s15ノーマルから500馬力への道、こだわりのエンジンルーム製作

グロスファクトリー

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s15ノーマルから500馬力への道、こだわりのエンジンルーム製作

s15シルビアのタービン交換です。
完全にノーマル状態のSR20DETをパワー的にも500馬力、壊れにくく、扱いやすく、見た目にもこだわって作らせていただいた1台です。

お預かりしたときの画像です。
かなり程度のいいs15シルビアで外装、内装、エンジンルームと非常にきれいな1台です。
走行距離も50000キロと最高の1台。
これをノーマルから一気に大会で勝てる仕様にしていきます。
また壊れなく、長く乗れることもコンセプトに当店がパーツチョイス、クリアランスなど調整させていただくことになりました。

まずは現在の状況をよく確認してから作業を開始していきます。
バッテリー移動やヒューズボックス移動などはオーナー様みずから施工されていて非常にきれいに処理されています。
またエンジンルームもメンテナンスがいきとどいていてピカピカです。

しかしまだまだ必要のない純正のブローオフがついていたり、

オイルが漏れていたり

ドリフトでは邪魔になるABSがついていたりします。
もちろんヒューズ抜いてキャンセルもできますが軽量化、見た目にもこだわりますのですべてユニットごと撤去します。

またタービンはフルタービンの上置きになるのでパワステタンク等も移動していきます。

点検が終わりパーツのチョイス、どうしていくかを綿密にオーナー様と相談しながら方向性が決まったら分解を開始していきます。
ボディーは傷等つかないように保護して作業開始します。

まずはABSの撤去から。
ユニットは大きさ、重さも結構あります。

またユニットだけではなく配管もかなり複雑に多く配置されています。

ユニットを撤去。
かなりすっきりとします。

配管も撤去しABSなしのものに変更。
1本だけになります。

エアコンも今回は撤去します。
エアコンはコンプレッサーだけではなく配管、ブラケットも取り外します。

取り外すとやはりオイル汚れやごみがかなり付着しています。

タービンも一気にばらします。

サージタンクもかえますので外します。

サージタンクを外してポートの状態を確認。
いい状態です♪
すべてばらしながら現在がどういう状態かを把握しながらばらしていきます。
不都合があれば対策も必要になってきますので。

ヘッドガスケットもかえますので圧縮上死点を出します。
やはりフロントカバーにはかなりエンジンオイルが漏れています。

ヘッドカバーをはずします。
左右に2本ついている棒状のものがカムになります。
オイル交換をさぼったり、質の悪いオイルを使っているとこの中は真っ黒になりカーボンがかなりついている状態になります。
この車両は当店でオイル交換をきちっと定期的にされているので本当にきれいな状態です。

カムを取り外していきます。
カムホルダー、シム、ロッカアームなど摺動部品がたくさんあります。
すべて点検しながらの取り外しです。

やはり状態はかなりいいですね♪
ここからヘッドボルトを外していきます。

ヘッドボルトは1度締め付けると伸びます。
限度の規定値の長さがありますが再利用はせずにボルト、ワッシャーともに交換します。

無事にヘッドがおりました。
SRはオーバーヒートに非常に弱いエンジンです。
一度オーパーヒートするとピストンにダメージがある場合が多いです。
やはりその辺が気になりますのでピストンの状態はかなりドキドキしますね。

表面が荒れて汚く見えますがこれは通常の状態です。
ピストン上部にガソリン、空気の混合ガスが入り圧縮され点火、爆発されるのでピストン上部は絶えず高温にさらされています。
このピストンの状態はまったく問題ないといえます。
オーバーヒートしている車両のエンジンはピストンのふちが目で見てわかるぐらい溶けてしまっています。

シリンダー内壁の状態。
内壁はオイルの潤滑のためにホーニングと言って少し粗目の傷がつけられています。
今回のエンジンはホーニング後もちゃんと残っていて状態はいいですね♪

こちらはヘッドの裏側。
丸いものが全部で16個ありますがこのバルブが開閉することで混合ガスをシリンダー内に入れて排気ガスを外に出す役目をしています。
またこのバルブの密閉度が下がってくると圧縮が下がってきますのでエンジンの出力が落ちてきます。
距離が走ったエンジンはこのバルブのまわりにカーボンが付着して密閉度が下がりパワーダウンや燃費が悪くなったりすることが多いです。

真ん中に見えるのがプラグです。
ピストンの上側に辺りここもピストンと同じく絶えず高温で過酷な状態です。
ヘッド側も問題なく状態がいいです。

専用の台にセットしてバラし、点検を行います。

バルブやシムなどすべて取り外し、今回はNAPRECのビックバルブ加工に出します。
さきほどのバルブが通常より大きくなりより多くの混合ガスを入れてパワーを出します。

丁寧に梱包して加工に出します。

加工からヘッドが戻ってきました。
見違える綺麗さになります!!
シリンダーと取り付く面は面研と言って平面になるように削ります。どんなに状態が良くてもこの取り付け面はかならず少しはひずんでいます。
削って平面になることでヘッドガスケットとの密着性が高くなりクーラントやオイルがシリンダー内に入ることをより防ぐことができます。
パワーを出す車は小さなことをしっかりしていくことが大切です。

バルブはすべて新品、バルブの大きさも1ミリアップになります。
バルブが変わることでバルブを密閉するために密着している部分、バルブシートといいますがここもこのビックバルブに合わせて削られ完璧な密閉になります。

バリも丁寧に除去していきます。

またSRの欠点でもある水温に弱いエンジン、その中でも4番シリンダー付近には熱がたまりやすいです。

その水温対策のためにヘッドの後ろ側、4番側から水を抜いて冷やしてやります。
そのためにメクラ蓋を取り外します。

作業が終わるといったんバルブ等ははずし徹底的に洗浄します。
小さな切りくずがオイルの経路などにつまりオイルが供給されなくなると致命的なダメージになります。

また専用台にセットして組みつけていきます。

バルブの入っているところからシリンダー内にオイルが漏れないようにしているステムシール。
かなり重要なシールです。
バルブはかなりのスピードで絶えず上下運動しています。
ここのシールがへたると燃焼室にオイルが入りマフラーから白煙が出たりします。
またどのぐらいの深さでシールを組み付けるかなども細かく決まっています。

バルブを組み付けていきます。
バルブの上側には焼き付き防止に特殊な潤滑材をふきつけます。

バルブを差し込んだら不用意な傷をつけないためにマスキングします。

バルブスプリングが入る底にはバルブシートというワッシャーがはいります。
これも分かりにくいですが表裏があります。

バルブスプリングにも上下がありますので間違いなく組み付けていきます。

組み付けには特殊な工具が必要になります。

すべて組み付け完了です。

このバルブ組み付けはぼくの中で譲れないポイントはもちろんきっちっと点検して組み付けるのは当たり前ですが矢印の先にあるバルブを固定しているコレットという部品ですがこれが2個でバルブとバルブスプリング、リテーナー(バルブの上についている傘の部分)を固定している部品なんですが上下の隙間を均等に、すべてのバルブで隙間の位置が内、外を向くように組み付けています。またバルブスプリングのスプリングの終わりの部分も同じ位置になるように組み付けています。

次にシム調整。
専用の工具で左右の高さを合わしていきます。
この上にロッカアームがのります。
ここの高さが均等でないとカムがちゃんとロッカアームを押せなくなりロッカアームが脱落します。
ここもSRの泣き所ではありますがしっかりと調整することでほぼ脱落しなくなりますよ!

こんな感じで本当にロッカアームは上に載っているだけなんで暴れると脱落しちゃいます。

左右の高さの規定値は当店では0.01ミリ以内に収めています。
それほど重要な部分だと思っています。
微妙な高さ調整はシムやガイドを削りながら地道に合わせていきます。

16個シム調整が終わると次はラッシュアジャスターのエアー抜きをしていきます。

次にロッカアームの点検。
ロッカアームにはカムとの接触部分にオイルが供給されるように小さな穴が開いています。
この部分が詰まっているものもありますので1個1個丁寧にチェック、クリーニングしていきます。

先ほどの水温対策のためにクーラントを抜くアダプターを取り付けます。

ヘッドを載せる前にオイルクーラーなどの配管を終わらせてしまいます。

オイルクーラーはHPI製です。
取り付けにはここにつけなさいと言う明確な指示はなく取り付ける人のセンスで位置を決めていく簡易的なキットになります。

僕たち的にはこのようなキットの方が色々と位置を考えながらとりつけれるのでいいですがどうしても工賃は上がってしまいます。

オイルを取り出すアタッチメントはうちでは基本的にはサンドイッチタイプは使わずにブロックごと交換するものを選びます。

サンドイッチタイプはネジが折れる可能性もありますしネジも緩みやすいのでできるだけ交換タイプを使う方が後々トラブルを防げます。

オイルブロックがついたら配管を作っていきます。

配管も長いものが入っているだけなのでオイルフィルターの位置に合わせてカットして作っていきます。

配管はどこを通すかよく考えながらレイアウトしていきます。

オイルフィルターは移動式です。
キット物ではなくどこに設置するかはチューナー次第のHPI製を使います。
取り付けにはかなり手間がかかりますがインタークーラーの配置やオイルクーラーの位置にあわせて自由に設置することが出います。

オイルフィルターの際にエンジンルームが汚れなくなおかつ下回りをぶつけた時も安全な位置にしました。

固定にナットを挟んでかさまししてありますがこれは仮固定ですので最終的にはしっかりしたものにします。

移動フィルターが取り付けれたらコアの固定はヘッドが載ってインタークーラーの位置が決まってから取り付けていきます。

オイルラインの破損はエンジンブローへ真っ先につながる非常に重要な部分。

配管はしっかり固定して干渉がないように細心の注意を図ります。

エンジンマウントもヘッドが下りているときに変えると楽なので変えてしまいます。

外したマウントです。
純正は柔らかくチューニングエンジンだとトルクもでますので回転方向にすごく動いてしまいます。

またエンジンが動くことでシフトが入りにくかったりします。

15シルビアでも発売されて10年以上のもので距離もかさんできますので変えた形跡がなければ変えておくほうがいいですよ!!

こちらが交換するマウント。

ニスモ製です。

見た目は同じように見えますがゴムの硬さがまったく違います。

さくっと交換です!!

こちらもドリフトには必要ないABSも撤去してしまいます。

かなりの配管の量でごちゃごちゃしています。

ABSのユニット、配管を撤去します。

かなりすっきりしましたが配管の裏だった部分はかなりの汚れです。

もちろんそのまま取り付けるのではなく少しでもきれいにしてから作業していきます。

マスターシリンダーもABSなしの物になりますので取り外します。

当然クリーニングします。

配管類もABSなしの物になります。

今回は気持ちよく新品に(^◇^)

そして取り付け。

マスターシリンダーも新品です♪

ヘッド組み付けの準備に入ります。
チューニングの度合いによってヘッドボルトの素材なども変えていきますが今回は純正のヘッドボルトを使用します。

ヘッドボルトは1度締め付けると伸びますので規定値内でも新品にします。

ヘッドボルトネジ部分には次回外すことも考えて焼き付き防止のためスレッドコンパウンドを塗っておきます。

ピストンもできる限り綺麗にしておきます。

またブロック側はきれいにクリーニングを行いヘッドをのせる準備に備えます。

今回腰下はそのままでメンケンはしていませんが純正ガスケットはできる限るきれいにはがして軽くオイルストーンをかけてあります。

ブロック上面がアルミの色がきれいに出ているのがわかると思います。

ヘッドガスケットはもちろんメタルのものを使います。

そしてヘッド搭載です。

作業しないときには余計なごみなどが入らないように保護しておきます。

ヘッドにカムなどを組み付けていきます。

色々なパーツがついていますが組み付けには色々と手順があります。

SRエンジンは写真のラッシュアジャスターというものでロッカアームとカムのクリアランスを絶えず0に油圧で自動調整しています。

このラッシュアジャスターはエアー抜きをする必要があります。

エアー抜きしたラッシュアジャスターは立てて置いておく必要があります。

これがロッカーアーム

SRはこれが弱点でよく外れて粉砕してしまいますが当店で組み付けたエンジンではこのトラブルはおきていません。

これはクリアランスや左右の高さ合わせや摺動面の確認などの細かい積み重ねが非常に重要な部分だと思います。

この小さな穴からカムの山にオイルが吹き付けられて潤滑します。

非常に小さな穴なのでよく詰まってカムが傷ついてしまっている車両があります。

もちろん組み付け前にはクリーニング、しっかり確認して組み付けています。

もちろん完成後のオイル交換もしっかりしたものでマメに交換する必要があるのがよくわかる部分かと思います。

エンジン内にはこのような小さな穴がたくさんありますのでオイル交換をおろそかにするとスラッジなどで詰まってしまいます。

カムは東名のポンカムにします。

搭載です。

取り付けには当たり前ですがしっかりとトルク管理して取り付けています。

次にエキマニ等の取り付け。

高温にさらされる場所なのでしっかりスレッドコンパウンドを塗っておきます。

エキマニの取り付け。

エキマニのとりつけ。

もちろんエンジンルームはクリーニングしています。

そしてタービン搭載。

タービンも新品でどこを走るか、どのような走らせ方かなどを相談して当店でタービンをチョイス。

GTX3071Rにしました。

うえは500馬力近くでて下もかなり出ると思います。

今回はトータルで考えた車作り。

SRのノーマルミッションだと400馬力を超えてくるとすぐに壊れてしまいます。

なので今回はRB25エンジンについている通称33ミッションをのせます。

当店のブラックGでも600馬力オーバーでずーっと壊れずに使えるミッションです。

程度のいいミッションですがやはり中古なので汚れていますのできっちりと洗浄、点検してから積みます。

もちろんエンジン側もきれいにクリーニングします。

33ミッションとSRミッションではもちろん取り付け位置が違いますので変換アダプターを使って載せ替えます。
SRエンジンはアルミブロックでもともと剛性が弱いので強固なアダプターをつけることでブロックの強度も上がるという一石二鳥です♪

エンジンにアダプターを取り付け。

ノックピンは新品を使いしっかり芯を出します。

芯が出ていないとあっという間にクラッチがなくなりますよー。

クラッチはOSのツインプレートを使用します。

ノーマルミッションだとツインプレートを使うと一気に壊れますが33ミッションは強度があるので気兼ねなくツインプレートを選択できます。

アダプターでミッションが後ろに下がっているので高さのあるs15用のフライホイールを使います。

真鍮のカラーをフライホイールに打ち込まないといけないですがもちろんハンマーで打ち込むなど厳禁です。

しっかりプレスでまっすぐに打ち込みます。

そしてミッション搭載です。

クラッチなどに負担をかけないようにミッションジャッキで角度を合わせながらスムーズに差し込みます。

かなりミッションが大きくなりますのでやりなれていないと無理やり積んでミッションから異音でたりと後々トラブルになったりしますよ。

ミッションマウントもエンジンマウント同様ニスモを使います。

ミッションの長さがかわりますのでプロペラシャフトの長さもかわります。

しっかりセンター、バランスを出してプロペラシャフトを製作。

33ミッションを搭載するには結構手間がかかりますが一回載せてしまえば600馬力以下なら本当にトラブルが少ないので結果的には安く済むと思います。

シフトの位置も前よりになるのでシフトをオフセットして作り直します。

ウエストゲートはターボスマート製を使います。

オーストラリア製ですがコンパクトでブースト圧をしっかり制御してくれます。

また取り付けもVバンド方式ですので排気漏れの心配やガスケットぬけの心配もありません。

ウエストゲートを取り付け配管関係の製作にかかります。

まずはマフラーから製作していきます。

タービンの取り付け方法はこちらもウエストゲートと同じくVバンド方式。

もうVバンドが主流ですね。

ガスケットもいらず脱着も簡単です。

もちろんTIG溶接でしっかり溶接していきます。

パイプ関係は微妙な角度を何度も調整しながらの製作になります。

テープで仮合わせしながらレイアウトを見ていき製作していきます。

コースアウトした際に下回りをぶつけてマフラーヒット、エキマニ破損となりやすいのでできる限りフロアに沿わして製作していきます。

タービンから出口までかなりの溶接をしていきますのですごく時間かかります。

この車両はナンバーなしのサーキット専用車両になりますのでサイレンサーなどはなしで効率を求めてマフラーを製作しています。

なので曲げも少なく非常にストレートです。

リアはサーキットによっては音量規制などあるとことがありますのでサイレンサーつきのマフラーと変えれるようにフランジをつけてあります。

出来上がり車体に装着です。

高級ステンレスですのでピカピカ!!

出口もレーシングカーのような仕上がりです!

マフラーが完成したらウエストゲートの開放パイプを製作していきます。

マフラーやエキマニ、オイルのリターンなどかなり密集しているところを通していきますので知恵の輪状態です。

ここしかないというところを通していきます。

出口はハス切りの角度を大きく取りゲートが開放したときの音の迫力も考えて製作しています。

排気関係が完了したらインタークーラーの配管の製作に入ります。

インタークーラーはコアサポートの中に入れる通称中置き。

エアコンを外すとここにレイアウトできます。

メリットはかなり大きくフロントからのクラッシュに強い、ラジエター、インタークーラー、ファンシュラウドと密着するので冷却効果アップ、パイピングが短くなるのでレスポンスアップとかなり効果絶大です!

インタークーラーのコアはもともと前置きだったものを加工して使います。

インタークーラーの置く場所が決まればインタークーラーを固定します。

もちろん固定のボスなどはすべて製作していく必要があります。

アルミの丸棒に穴をあけてタップを切ってボスを製作します。

それをインタークーラーに溶接してボディーに固定できるようにします。

上側2点と下1点の3点止めでしっかりと固定します。

インタークーラーがぐらぐら動いてしまってはきれいなパイピングを作れないですしボディーと擦れて穴も開いてします可能性もあります。

そしてパイピングを作っていきます。

まずはタービン出口からインタークーラーまで。

当店の考えとしてはできる限り曲げを少なく最短距離で、インタークーラーコア―を効率よくすべて使える、そして美しいパイピングを製作することを心がけています。

フレームとのクリアランスやラジエターのクリアランスがかなりぎりぎりですのでミリ単位での調整をしながら製作していきます。

インタークーラーに刺さる側は少しづつ削りぴったりと合う形にしていきます。

何度も何度も摺り合わせして非常に複雑な形になりました。

この細かい摺り合わせがのちの完成の美しさや効率良さにつながります。

そしてタービンとインタークーラーをつなげるパイピングの製作。

見るからに効率がいいのがわかってもらえるかと思います。

また非常に見た目もよくできたかと思います。

そしてインタークーラーに本溶接していきます。

パイピングをぴったりにすり合わせたおかげで溶接面には隙間がなく非常にきれいに溶接ができます。

上のふたは元々前置きだったときの穴をふさいだものです。

つなぎのパイピングにはブーストコントローラーやウエストゲートに送るエアーの配管を取り出すためにニップルを取り付けます。

そのままの肉厚だと薄すぎるので3ミリのアルミの板を溶接します。

これにタップを切ってニップルを取り付けます。

このニップルはヘッドがフリーにまわりエアーホースに負担がかからないようになっています。

余計な力がかからないのでニップルの折れやエアーホースの破れなどを防ぐことができます。

タービン側は完成です。

シリコンホースはサムコ製を使っています。

スロットル側は90パイになります。

トラストのサージタンクには80パイ用のフランジ設定までしかありませんので加工していきます。

まずはパイピングをあてがってみてレイアウト、サージタンクの加工のイメージをつかみます。

カットする角度などをきめてサージタンクをカット

そして次につける90パイ用のフランジを溶接。
内部はリューターでできるだけ段差がないように仕上げます。

細かいことですが少なからず馬力に影響するところです。

フランジが固定できたらパイピングの製作です。

90パイですので各所のクリアランスがかなりきつめです。

角度が決まったら溶接してきます。
見た目も重要な要素。見た目がいいということは効率もいいものが多いですし(^^♪
90パイは迫力ありますね♪

もちろんインタークーラーの内側もきれいに処理しています。

仕上げにパイピングの抜け止めを作ります。
専用の工具を使用します。

この工具はすごく便利でパイピングにセットしてぐるっとまわすと

あっという間にきれいなリブができて抜け止めになります♪

パイピングが完成したらセンサーなどがつく台座を溶接してタップを切ります。

Vプロの吸気温センサーとAACへいくパイプのニップルが付きます。

パイピングができたところでサージタンクの取り付け

サージタンクはオーナー様渾身のポリッシュ!!

細部にいたるまでビカビカです!!

裏側の見えないところまできっちり磨かれています!
オーナー様の愛が感じれますね♪

もちろんこれを傷つけるわけにはいきませんのでしっかり保護して取り付けていきます。

サージタンクつける前に燃料レギュレーターを取り付けます。
レギュレーターは燃料の圧力を高めエンジン内部に安定して燃料を供給する大切な部品です!

サージタンクの取り付け。
サージタンクはトラスト製で純正よりショートポートになり容量はかなり大きくなります。

大きいタービンになって風量も増えるので大型のサージタンクにするとさらにパワーアップを狙えます!

取り付けはかなり大きいのでクリアランスが狭いですが慎重に取り付けます。

次にスロットルワイヤーの固定。

スロットルワイヤーも結構重要なポイントでドリフトはアクセルのオンオフがかなり多い競技になります。

アクセルワイヤーがスロットルに対してしっかりついていないとワイヤーが切れたりスロットルが壊れたり最悪アクセルが戻らなくなるなんてことも起こります。

何度も位置合わせしてしっかり取り付け。

オイルクーラーはHPI製。

一応シルビア用ですが結構プロ向けのキット。

配管などは切られておらず移動式のフィルターの位置なども決まっていません。

作り手の技術が結構いる感じです。

ただ特殊な加工してあるお車や今回のように中置きにしてレイアウトが純正とは大きく違う車などには自由に設置できるので使い勝手がいいです。

オイルクーラーの設置場所を決定してステーの製作

ステーもどこに力がかかるかなどを考慮しながら製作する必要があります。

そこから配管を製作します。

配管は無理のないようにまた長すぎても駄目です。

仮合わせが終わったらきちっと取り付け。

オイルクーラーの取り付けの際にはコアの中にオイルを入れて取り付けます。

こうすることで初めてエンジンかけるときにオイルの空うちが少なくなり初期カジリを防げますよ!

次にナプレックのパワステブラケットを取り付けます。

パワステポンプがローマウントになります。

ローマウントになることでエアーが抜けやすく結果パワステフルードが吹きにくくなります。

純正のパワステブラケットを外します。

結構汚れが付着しています。

もちろんクリーニングします。

ナプレックのブラケットを装着。
もちろん取り付けにはトルクレンチを使用しています。

ポンプを取り付けます。

またパワステの配管もメッシュにかえます。

s15といえどかなりの年数がたっています。

ゴム類は劣化しオイル漏れが発生しやすくなっています。
でもどうせ変えるならカスタム要素を加えてバージョンアップしたほうがモチベーションもあがりますよー!

メッシュの高圧力、高耐久のものに交換。

ほとんど見えない部分ですが気分はかなりかわります♪

ポンプのフィッティングもアールズにかえます。

ホースの長さをかえてパワステタンクをストラットの後ろに持っていきました。
これでかなりエンジンルームのすっきり感を演出できます。

次にブーストコントローラー。
もとはここについていましたが、、、

これもストラットの後ろに移動。

これでストラット前側にはパーツがなくなりかなりすっきりしました。
また整備性もかなり向上します。

熱源近くですので配管類にはしっかりと熱対策します。

次にタービンラインの製作。
GTX3071は単体で購入していますのでラインもすべてワンオフで製作です。

もちろん一本一本丁寧に熱対策します。

いい感じに装着されました。

そしてヘッドカバーと塗装。

現在は純正の塗装が剥離してある状態です。

下地をしてプライマーを塗って結晶塗装しました。

結晶とは塗装が迷路のような模様になる塗装で結構特殊な塗装です。
塗装後200°ぐらいで熱をかけると結晶模様が現れます。

ヘッドカバーを装着。
クーラントなどを入れてエアー抜きをしっかりします。

また今回は徹底した冷却でボンネットもDMAXの大型ダクトがついたものに。

ボンネットピンはフラットタイプのものに。
このボンピンは穴あけがかなりシビアです。

きちんと装着できることを確認します。

仕上げにカーボンはそのままだと白ぼけてきますので下処理して

クリアー塗装!!
これでかなり耐久性が上がります!使っているクリアーは最高級のハイパークリアーです。

カーボンの目がしっかりと出ます

装着して完成ですー!!

かなりこだわって製作させていただきましたので美しさ、早さとも抜群です!!

セッティングは現車合わせでHKS FCON Vプロです。

こんなに大きいタービンにもかかわらずフルブーストは4000回転で、ピークのパワーも480馬力ほどでています!!

また各所冷却対策のおかげで真夏の連続走行でも90度には到達しません。

SRエンジンはアルミブロックですのでかなりの熱対策が必要です。

しかしきっちりと対策することでクリアーできます。

すでにサーキットでガンガン走られていますがまったく問題なくノントラブルで走っていますよー♪